私は、老人ホームに勤めている。
というか、昨日までね。
今日からは、納棺師。
でね、これは、老人ホームでのこと。
ホスピスのね。
だから・・・
亡くなる人は、多い。
一年もたてば・・・
ほぼ、入居者様は入れ替わるよ。
そういうところ。
だけどさ。
もう、亡くなりそうなのはわかっていても・・・
葬儀屋さんのパンフレット。
玄関先に置くのって・・・
どう思う?
上の上の…上司が、置けと。
それって・・・
私は、元々納棺師だから知ってる。
そう言う、世界だった。
葬儀屋さんに。
役場の人に・・・。
他の会社は、
「みんな付け届けをしているのよ」
と。
「オタクのパンフレット。置いてもらいたいならね」
と。
堂々と言われたことがあった。
「ん?」
その時の私には、意味が分からなかった。
でも、それって
袖の下をよこせ!
と、
いうこと。
「ふーん」
私は、目の前で納棺の会社の社長が付け届けをしているのを見たことがあった。
封筒に入った、1万円を渡していた。
それも、納棺前に・・・
駐車場でコッソリと。
封筒に無記名の1万円を入れているところを見て、
その後、
渡すところを見ていた。
で。
今回。
介護施設の玄関先に置かれた・・・
葬儀屋さんのパンフレット。
うちには、前から違う葬儀屋さんがよく来ていた。
でも、
そこのパンフレットではない。
だから・・・
もしかして・・・
小判入りの饅頭をもらったのだ。
あいつ。
・・・ホント。
クソだ。
多分。
施設長は、知らない。
聞いてみようと思う。
なんて、いうかな?
反応を見れば・・・
グルなのか?もわかるもの。
でも、こういうのって個人がもらっていることが多い。
そういうのを見てきたから。
もう辞めた会社。
聞くこともすっかり忘れて、縁が切れた。
昔。
ボランティアで老人ホームへメイクセラピーに行ったことがある。
私は、個人で、
行っていた。
最初は、警戒されたよ。
化粧品を売り込まれるんじゃないかって。
でも、
そんなことは最初からするつもりはない。
ただ、喜んでもらいたいだけ。
それだけだった。
だからこそ・・・
わかることがあった。
お金の匂いに・・・
もっと大きな組織が付いてくる。
裏では、巨額が動く。
袖の下の金額が違う。
うちの施設も・・・
そういう目的をもっているなら・・・
私は、入居者の味方だから。
戦う準備はできてるよ。
命をなんだと思っているんだ!!
と、あの時は息巻いていた。
そう。
私のやり方は・・・
とんちんかんちん・・・一休さん方式です。
パンフレット、とりあえず全部シュレダーだな。
何なら、お前もシュレダーに入れたいくらい。
結局ね、なんだかよくわからないやめ方というか、終わり方で・・・
放り出されるように私は、会社を辞めました。
でもこれは、もう後ろを振り返るな!
お前は、前を向いて進んでいけ!
と、背中を押された感じです。


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