ハプニング(3)

介護

トルルルル・・・

午後の13時半頃のこと。

会社に電話がかかってきた。

本日、事務の方がお休み。

「はい。○○老人ホームです。」

と。

看護師が電話に出ていた。

「あの…どちらにおかけですか?」

「こちらは、○○老人ホームです。」

「えっ?」

「すみません。」

「何言ってるのか、わからいんですけど。」

「あっ…切れちゃった。」

そして、再びトルルルル・・・。

「はい。もしもし。」

「ここね、老人ホームなの。」

「分かりますか?」

「えっ?」

「もしかして、Tさん?」

「ごめんなさいね。」

「んっ?」

「あっ、お迎えね。」

「わかりました。」

「まいまいさーん。Tさん診察終わったって。お迎え行ってね。」

「はーい。」

と返事をしたが、

いま、

休憩に行くとこだったのですか。

昆布巻きが「私が行くよ」と、

いうけれども。

いい。

あいつは、早く帰りたい人だから。

後で文句言われるの面倒くさい。

お互い。

気持ちいほうがいいでしょ。

なので、私が行く。

私も、途中。

エンストばあちゃんを助けてからのお迎え。

病院に着くと、

「きょうな、大変だったんだよ。」

「おらっち、電話したべ。そしたらよ。」

「俺だって、わがんねえの。」

「まいっちまってよ。」

と、頭をかきかき嬉しそうに話す。

私は、半分くらいわからない山形弁に、

「んだ。んだ。」

って。

うなずきながら聞いていた。

さっきのやり取りの話だな。

と。

聞いている。

Tさん。

焦れば焦るほど、山形弁の訛りが強い。

私は、分からん。

となるけど。

とりあえず、わかったふり。

私も、ハプニングがあった話をした。

お互い言いたいこと言いて、話が嚙み合わない。

といっても、笑って終わり。

そ。

あの看護師さん、優しんだよ。

私がお迎え行く前に、

「Tさんに電話のこと、ごめんなさいって言ってね。」って。

言われた。

Tさん。

大型スーパーで買い物すると張り切っていた。

私も、あんまり行ったことないスーパーだけど、

Tさんのことが心配だからね。

一緒に買い物してきたよ。

魚がおいしいと聞いているから、Tさんに説明していたらね。

隣にいた、違うじいちゃんが私の話を聞いていた。

私。

スーパーで知らない年寄りによく話しかけられるよ。

夕飯、何するの?

とか。

今日は、何が安いの?

とか。

歯ブラシ売り場どこ?

とか。

私の隣に店員が作業しているけど…

私に聞いてくる。

仕方ないから、売り場までじいちゃん連れて行くんだよね。

よくあります。

Tさん。

美味しそうなお刺身買ってたよ。

好きなもの買える。

選べるって、幸せだよね!

でね。

昨日、電話を取った看護師に聞いたの。

「なんで、Tさんだってわからなかったの?」

って。

看護士が言うには、

「だってね。しゃべり方も、声もいつもと違うのよ」

ちょっと気取った声を真似してる。

「Tです。お迎えお願いします。」

って。

私は、苦笑い。

そりゃあ、わからないっしょ。

いつも、山形弁で話してるのに…

気取った声で、標準語で。

でね、看護師さん。

「どこかのボケちゃった老人が、間違えて電話してきたんだと思ったの」

恐るべし。

思い込み。

思い込んで聞いてるから、余計誰だかわからなかったんだね。

私は、全部知ってるから可笑しくて笑ってしまった。

まっ。

心の中でなんですけどね。

そして。

たぶん、この話を職場の誰かにしたら…

呆れられる。

そういうことは、普通の人は聞かないのでは?と。

前にね。

似たような事を話したらね。

えっ?って顔をされて、

「聞いたの?」

と。

私の方が、「えっ?」っとなったけど。

私には、意味が分からない。

なので、人に話さず。

こちらにコッソリ打ち明けます。

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