ワレワレハ、ウチュウジンダ・・・
我々とは?
如何に?
おまえ、一人じゃん。
仲間、どこよ?
激怒型、感情まる出し
どこの星から来たの?
見た目は、よく似てる。
人間に見える。
でもさ、
話すと全く違う。
そもそも、何言ってのかわからない。
勝手に話して、勝手に怒る。
私は、わからないからポカンと見てる。
なんだ、こいつ。
先月より、少し前から働きに来ている・・・
名前は、覚えられない。
言葉がおかしい。
私も、人の名前を覚えるのは苦手。
でも、あれは違う。
言葉のキャッチボールができない。
私の投げるボールは、全部かわしてる。
あいつは、投げつけて来る。
受けてとって返しても、よける。
だから、いつまでたっても仕事が覚えられない。
壊れたテープレコーダーがずっとぐるぐる回っているみたいに。
そして、事件は起きた。
一番古株の姉さんがブチ切れ。
「あんた、ちょっといい加減にしなさいよ!」
「なんで、人の話を聞かないの?」
宇宙人。
「マタ、ソヤッテイジメル。ナンデ、イジメル?」
「ウルサイ。オバサン!」
私は、困ったなー。と、遠巻きに見ていた。
「あんた、ちょっといい加減にしなさいよ!」
姉さん、でかい声が更にでかくなった。
私は、仲裁に入り、
「一番新人なんだから、せんぱいの話はとりあえず聞こうよ。」
宇宙人に分かるように話したつもりだったが、
「ウルサイナ!」
私は、思わず腰の刀を抜きそうになった。
(おまえ、今、私になんつった?てめえ・・・)
(いかんいかん。と自分を押さえ・・・)
「シャラップ!」
ちっとも抑えてない。
英語ならわかるか?宇宙人よ。
もうどうにもならないから、男性職員に、
「ヘルプミー!」
と、助けを求めた。
もういいや。
とりあえず、まきこもう。
この場を収めよう。
と。
これ、出勤してきて5分後にあったこと。
(帰りたい・・・)
職員少ない日曜日。
お風呂はない日。
今日は、姉さん、宇宙人、私に昆布巻き。
もう少ししたら、昆布巻きが来る。
姉さん、機嫌悪いと一日中でかい声がさらにでかくなる。
昆布巻きの京都風のねっとりした嫌味は、
宇宙人には、通用しない。
そもそも、宇宙人。
昆布巻きの話は聞かない。
仲裁に入ってくれたのは、看護師の男性職員。
ぱっちモン。
ポケモン好き。身体が大きい。
でも、
なんかうさんくさい。
昆布巻きに似てる。
場をかき回すタイプ。
でも、いいや。
今日の職員。
男性、あいつだけだしね。
朝から、そんな騒ぎがあり。
日曜日は、家族面会が多いから。
場の空気を整えることに専念していた。
宇宙人は昆布巻きに任せて、私は、流れを整える。
とりあえず、何事もなく一日を無事に終わらせる。
私の介護現場でのミッション。
今日は、のんきな昼行灯ではいられなかった。
常に目を光らせていた。
宇宙人に私のにらみは効かない。
言葉も通じない。
だから、居ない者として扱う。
放牧。
野放し。
まあ、仕方ない。
姉さんの愚痴を聞き、傾聴をして、機嫌を直してもらう。
夜勤者が出勤してきて、私の長い一日は終わった。
気づけば、宇宙人。
もういない。
定時には、時間ぴったりに帰っていった。
毎日、決まった時間にはちゃんと来る。
傍から見れば、やる気はあるように見える。
でも、なんか違う。
あいつ。
ホントは何しに来たんだ?
入居者様からは、クレームの嵐。
職員からも。
あれでは、どこの職場に行っても上手くいかないと思う。
きっと、地球では生きにくいのでは?
怒ってお金がもらえ仕事。
何だろう?
適材適所。
あいつは、職種を間違えてる。


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