不思議

田舎のバスと黒い犬(第二部)

私は、三番目が亡くなってからの一年間。 身体が辛くて仕方なかった。 だるいし、重い。 すぐにつかれてしまう。 たぶん、今まで生きてきた中で一番しんどかった。 今思えば…命の重さ。 それを体感させてくれて...
不思議

レインボー (第一部)

私の忘れられない記憶の中で…思い出そうとするだけでも涙が出てしまう。 今までの人生。 本当に、いろいろなことがあった。 振り返ってみても、決して同じ日は一にもない。 それはきっと、誰でもそうだ。 私には、生ま...
介護

会いたい人

「別れた、女房に会いたい。子供に会いたい。」 寂しそうに、話をする。 いつ別れたのか聞けば、20年以上前のことだそう。 背の高い、カラオケがとても上手な人。 カラオケが始まると、その人の歌を聞きたくて、女性入居者様...
介護

カマキリ子の一日

彼女は、大抵不機嫌そうに見える。 朝なんて特にそう。 「おはようございます。」 と声をかけても、 「……。」 あれぇ、聞こえなかったかな? では、ロッカーからの出待ちで、 「おはようございます!」...
納棺師(おくりびと)

人肌でお願いします

私が、納棺師(おくりびと)をしていた頃のこと。 仕事の前後は、よくコンビニへ寄った。 トイレを貸してもらうこともあれば、 腹ごしらえのこともあった。 尊体メイクと言っても、 顔を整顔と言って、整えることがある...
不思議

お前に、剣を授ける

私は何か決めるとき、手にとってピンときたら買う。 なので、 ピンと来なかったら、買わない。 そうに決めていて、「トキメキ」を大切にしている。 何でも、だいたいそう。 特に、お皿なんて買うときは盛り付けのイメー...
エステティシャン

共感するということ

エステティシャンは、施術の時、お客様の呼吸に合わせてマッサージを行う。 吸って、吐いて。 波のように。 段々、自分もお客様と呼吸を合わせている。 でもこれは、無意識。 気づいてみれば、といった具合。 そ...
不思議

桃源郷(ほんもの)

エステティシャンの頃、嗅いだ桃の香り。 そんなことは、すっかり忘れていた。 その頃の私は、納棺師(おくりびと) 一人前になり、仕事をしていた頃のこと。 葬儀屋さんの会館で、メイクの依頼。 会館にもランクがあり...
エステティシャン

桃の花の香り(にせもの)

桃源郷。 人が亡くなって、あの世に行くと桃の香りの世界が広がっている…らしい。 行ったことがまだ無いから。 本当のところ、わからない。 それでも。 私は、納棺師の前は、エステティシャンをしていた。 その...
不思議

有る

介護士の仕事。 夜勤明け。 何もない、平穏な夜が終わりホッとしていた。 何もないは、トラブルがなかったということ。 キッチンの方が作ってくれる、朝ご飯を食べた時のことだった。 一口、ご飯を口に運んだら涙が出て...
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