電話の鳴っている音で、目が覚めた。
私だけではなく、旦那も。
今から、20年以上前のことだ。
寝ぼけまなこでぼんやりしていると、本当に電話が鳴っている。
慌てて、電話に出るとおばあちゃんが亡くなったとの知らせ。
旦那のおばあちゃんだ。
私は、まご嫁としてかわいがってもらっていた。
旦那が初まごだったとのこと。
おばあちゃんの家に行くと、かまどが外の納屋にあった。
私は、かまどを初めてみた。
そのかまどで落花生をゆでて食べたことがある。
枝豆がなっているのしか見た事がなかったが、落花生は土の中でできる。
根っこが膨らんで落花生になる。
私は、落花生をおばあちゃんが見せてくれて「すごーい!」と目を輝かせていた。
初めて、枝に付いたままの落花生を見たのだ。
おばあちゃんは、うれしそうに私を見ていた。
とてもやさしいまなざしだった。
旦那がどれほど可愛がられていたのかがわかる。
帰り際、おこづかいをもらった。
1万円。
旦那にも1万円。
旦那は、もらうことに慣れていて当たり前のような顔をしていた。
おばあちゃんには、旦那を筆頭に孫は10人以上はいる。
ひ孫を合わせたら、もっと。
私は、きっと申し訳なさそうにしていた。
おばあちゃんは「特別だから。内緒だよ。」と。
私は、その1万円でおばあちゃんにチョッキを買った。
だけど、おばあちゃんの家には、お嫁さんがいた。
私の母と同じ位の年齢の方。
お嫁さんにも、セーターを買っていった。
おばあちゃんは、旦那の母の母。
おばあちゃんにチョッキ、お嫁さんにセーターを買っていった事が、旦那の母の耳に入った。
旦那の母へも洋服を買っていったと思う。
快く思われなかったからね。
今思えば、それくらい旦那はみんなから可愛がられていたんだと思う。
義母にしてみれば、息子を取られたように感じていたんだと思うから。
おばあちゃん。
私のところにも来てくれたことが嬉しかった。
そして、お葬式。
よく覚えていない。
参加したような、してないような。
何しろ親族が多すぎて、座るところもなく帰ってきたような記憶がある。
私は、赤いチョッキを送ったけど、気に入って着てくれていた。
プレゼントを渡したのは、旦那。
おばあちゃんは、大好きな初孫からのプレゼントとして、気に入ってくれていたのだ。
私は、おばあちゃんが喜んでくれたことがうれしいから。
落花生を見ると、今でも思い出す。


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